りょうなんブログ
創立50周年
明日で綾南幼稚園は創立50周年を迎えます。
今日はその記念に、ホールに集まってキャンドルに火を灯し、幼稚園の誕生日をお祝いしました。
先だってお配りしている園長作成の2月の園だよりの文章を改めて転載します。
『綾南幼稚園創立記念日について』
今年の2月10日で創立満50周年を迎えます。昭和49年(1974年)開園以来、多くの卒園児を送りだしてまいりました。
開園後は毎年倍増する園児さんに合わせて園舎を増築する時代で開園から数年間で15学級580名にまで増加しました。今思えば信じられない人数ですね。現在の綾南小学校全学年より多い園児数でした。3歳児を除くと年中・年長児のクラス人数は40名。通園バスも当時2台のマイクロバスでしたが、15分も走ると定員一杯で3、4コースの運行でした。第二次ベビーブームの時代です。
時代は変わって今や超少子化の時代です。現在はピーク時の園児数からすると7割減です。これまで多くの皆様の支えがあってここまでくることができました。卒園児さんが今はパパやママになって親子二代で綾南幼稚園に通っていただくケースも多く大変嬉しく思います。これからも地域に根ざした幼稚園として更に精進してまいりますのでご支援をよろしくお願いいたします。
(りょうなんだより 2月号No.11より)
園長が書いているように、園児数がピークだった当時は第二次ベビーブームの影響が大きく、
1971(昭和46)~1974(昭和49)年の第二次ベビーブームで生まれた子どもたちが
ちょうど3~4歳を迎えていたのが昭和53年度です。
子どもがたくさん増えた時代です。
さらに、当時は高度経済成長期の終わりかけでもありました。
大量生産、大量消費が世の中のスタンダードとなっており、
それに伴い、教師の指示を疑うことなく忠実に守り行動することが重視され、
同時に世の中で正解とされている知識や技術を
一方的に詰め込むことが学校の役割とされていた時代でもありました。
つまり、
「言われたことを言われたようにできる」
「みんなと同じことを同じようにできる」
これが正しいことだとされていました。
このように子どもの増加と高度経済成長を背景とした社会の変化は、
子どもを一斉に動かす鼓笛やマーチング、
小学校の下請けとして漢字教育や計算を教えるなどを
特色として打ち出す園も増えた時代でした。
(実は綾南も昔は漢字ドリルのようなものやフラッシュカードを教えていた時代がありました)
もちろん、みんなと一緒に同じことができることや、
言われたことを守って取り組めること、
必要な知識・技術を身につけていくことも大切です。
しかし、時代は変わり、これから先、
我々大人でさえも予測が難しいほど目まぐるしく変化していく
未来を生きていかなければいけない子どもたちにとっては、
これまでのように、
「言われたことを言われたようにできる」
「みんなと同じことを同じようにできる」
という力を育てるだけで良いのでしょうか。
「正解のない問いに対して、最適解を自ら見つけていくことができる」
「一人ひとり違う力を発揮し、周りの人と協働しながら何かを成し遂げていくことができる」
保育・幼児教育が目指すところは、そういった力を子どもたちに育んでいくことだと思うのです。
だからこそ、今まさに取り組んでいる発表会の取組みの中でも
「ここの振り付けどうしようか?」
「この大道具、何色で塗る?」
「劇最後までやってみたけど、どう思った?」
と保育者たちは子どもたちに問いかけ、子どもたちと一緒に作り上げていくことを重視しています。
この年齢の子どもたちであっても、
「自分たちのことは自分たちで決める」ことや
「決めたことに責任をもって取り組む」ことなどを伝えていきたいと考えているからです。
日々、いろいろなことが起きる幼稚園ですが、
この保育や幼児教育に対する根っこはぶれることなくいきたいと思います。
最後になりましたが、50周年を無事に迎えられたのは保護者の皆様のご理解とご協力ああってこそです。
この場を借りて、厚く御礼申し上げます。誠にありがとうございます。
これからも綾南幼稚園を一緒に支えていただけたら幸いです。