学びと夏休み
夏休みは、私たち保育者にとって貴重な学びの時間でもあります。
日々子どもたちと過ごしていると、目の前の保育に一生懸命になるあまり、
「そもそも私たちは、何を大切にして子どもたちと関わっているのだろう」と
立ち止まって考える機会が少なくなることもあります。
だからこそ、日常の保育から少し離れ、
他の園の実践に触れたり、専門家の話を聴いたり、
仲間と語り合ったりする時間は、私たちにとって大切な学びの機会になると考えています。
綾南幼稚園では、所属する協会の夏季研修には担任と主任、全員に参加をお願いしています。
あわせて、こども性暴力防止法(日本版DBS施行)に伴い、県が準備を進めてくれた動画教材の視聴とレポート提出は子どもに関わる全職員に義務付けています(このことはまたどこか別の機会でしっかり考えたいことです)
また、それとは別に自主的に研修に参加してくれている職員もいます。
今年は、神奈川県教育委員会主催の小中学校の教育課程研究会への参加や、
「子どもと保育総合研究所」主催の研修にも参加してくれました。
本当に頭が下がる思いです。学び続けてくれる職員がいてくれることほど嬉しいことはありません。

ところで、ある調査では、大人が学ぶことを阻害する7つのバイアスが明らかにされています。
これらのバイアス(思い込み)が大人を学びから遠ざけてしまうそうです。

自分自身、どのバイアスも自分の中に感じたことがあります。
ただ、子どもと関わる私たちが、特に気を付けたいのは下段の3つ、
「現場バイアス」「タイパバイアス」「現状維持バイアス」かな、と思います。
「目の前の子どもとの関わりが重要なんだから研修なんて無駄!」(現場バイアス)
「忙しいんだから『子どもにウケる製作物だけ教えてよ!』」(タイパバイアス)
「私はこれで○十年やってきたんだから今さら学ぶことなんてないわ」(現状維持バイアス)
こうなってしまうと、子どもを理解しようとする目が曇ってしまうことがあるのではないかと思います。
保育は正解のない仕事、とよく言われます。
目の前の子どもが一人ひとり違うその子らしさをもって生まれてきている以上、
その子たちへのかかわり方に1つの正解がない、というのは自然なことです。
だからこそ、学び、学ぶことで自分の枠が揺らぐという経験がとても大事なことだと思うのです。
さて、さらに先ほどの調査には、こんな結果もありました。
学んだことを仕事に生かしたり、同僚に共有したり、そもそも学ぶことを組織全体で後押しされたりしている組織では、そこで働く人の学習意欲が高いことが分かっています。

先生たちが学んできたことを自分の保育に生かせる環境になっているか?
学んだことを同僚や先輩後輩と共有する文化はあるか?
そもそも園として学ぶことを奨励できているか?
こういった問いは園長である私が考えていかなければならないことです。
そして、最後に。
この調査では、より学んでいる上司がいる職場ほど、部下も学んでいるという結果もあるのです。
端的に言えば、園長が学んでいる園では、先生たちも学んでいるということです。
先生たちによりよい保育を目指してもらいたいなら、まず学ぶべきは園長などリーダー層である、ということも言えそうですね。

そんなわけで、園長である私もなるべく様々なところで学ぶ時間をとるようにしています。
よりよい保育は、一朝一夕には生まれません。
こういった学びの積み重ねの先にあると信じて、今後も学び続けていこうと思います。
さて、25日は入園説明会があります。
園長の夏休みの学びも盛り込んだお話をするつもりでいます。
ご参加をお待ちしております。
https://ryonan.ed.jp/news/detail/301
